最近の はてなについて考えてみる

id:jkondoさんの「自分の頭で考える」のエントリーで紹介されていた「「日本版Googleを目指す」はてな近藤氏、Web広告研究会トークセッション」というページを見て、最近の はてなについて少し考えてみました。

「日本版Googleを目指す」と回答したのは近藤氏。今では世界企業となったGoogleだが、はてなの目指すGoogleとは何だろう。当初は少人数で開始したはてなだが、現在は14人とスタッフが増えつつある。同時に、これまでの5、6人であれば「今日はこれをやろう」と仕事を進められたが、現在は組織的に動かないと全員の仕事を把握することも難しくなりつつあるという。

Googleは1,000人規模の大企業になっても、僕らがスゴイと思えるようなサービスを提供している。はてなには、大企業で好きなことができないからといった理由で集まった技術者もいるが、30〜50人ぐらいの規模になっても、アイデアがいろいろな人から絶え間なく生まれる環境を作りたい。そのためには、既存の大企業のような手法で組織化するのではなく、ユーザーに提供するサービスのつもりで仕組みを作っていく。」

「日本版Googleを目指す」はてな近藤氏、Web広告研究会トークセッション より

はてなスタッフの増加で、はてな内での仕事の進め方が変わりつつあるようですね。スタッフが増加しても、確実にタスク管理や全員の仕事を把握できるような仕組み作りを真剣に考えていく必要があるように思います。現時点で「あしか」によるタスク管理が、まだうまく機能しているのか、ちょっと心配です。「あしか」は本当に少人数でのタスク管理には有利かもしれませんが、スタッフの増加で限界に近づきつつあるように思うのは私だけでしょうか?

最近のはてな技術発表会ではPerl::Criticで推奨されているコーディング作法を、はてなの開発者の中で順番に勉強されているようです。この流れから、それぞれの開発者のコーディングスタイルのばらつきを減らすことで、はてなの開発者が増えても、仕事がスムーズにできるようにしていこうという動きを感じます。この試みは結局、システムのメンテナンス性につながり、サービスの改善やトラブル発生時の対応の「アジャイルさ」を保ち続けるための重要な作戦の1つとなりそうですね。

記憶に新しいid:naoyaさんによるCatalystの実演からも、「アジャイルさ」というのが、最近のはてなの重要な課題になっている気がします。

はてなには、ユーザーオリエンテッドな視点を忘れずに、これからも大きくなっていってほしいですが、決して大企業病にはかからないことを願っています。大企業病にかかってしまうと、はてなに魅力を感じなくなってしまいます。これからのはてなの技術的動向に加えて、はてなの組織作りも目が離せませんね。